守破離 2014年 194x259cm

 

花火には筆舌に堪え難い
労力と経費が・・・
—中略—
そこに天候という天敵がついてく 全てが調った時 やっと導火線に火をつける
まるで海の中を覗き込むように 夜空を見上げる 自然の摂理と人間の創造が
絡み合って醸し出す螺旋のひと筋が 捩じれるように上がっていく

ひと呼吸空いて 弾ける大量の火の粉 ひと呼吸おいて お腹の底に轟く雷神の足踏み
ひと呼吸おいて ゆっくりたなびく火薬の匂い そして空には出来立ての白い雲

古代から住み続けている 儚く一瞬にかき消されていく
アンモナイトや巨大な海月が 事実を
夜空のキャンバスに蘇っては消え去り いつまでも夜空を染め続ける
その度に進化を遂げる シナリオに変える
無限の境地に達すると 厳しい審査をくぐり抜け
夜空に消えない花火を上げられるようになる 進化に変えるエネルギー

消え去ることにより次を生み出す

宮廻正明

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